第12回目【ストレス・コーピング③発散系の科学的な効果(2)】

やまもと
こんにちは。紫竹カウンセリングオフィスのカウンセラー山本春香です。いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
前回の投稿から時間が空きましたが、皆さまお元気でしょうか。私は確定申告の準備をしていて、ようやく提出書類が完成しました!これで一安心です。途切れていたブログを再開したいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
このブログでは、主に「こころと体の健康」をテーマに、日々の生活の中で役立つトピックスをお伝えできればと思っています。ときどき、ちょっと難しい専門的な内容もありますが、ブログに登場する猫たちと一緒にお付き合いいただければと思います。
第11回目は、発散系のストレス・コーピングの科学的な効果についてお話ししました。第12回目も発散系のストレス・コーピングについて説明していきたいと思います。

ストレス・コーピングを用いることで、こころや体がほっとしてリラックスしたり、気分転換ができて考えを切り替えることができたり、実際に問題を解決できることがあるね。
今回は、交感神経を優位にする発散系のストレス・コーピングとして、「買い物」について一緒に考えていこう!
発散系のストレス・コーピングの効果
③買い物
ストレスを感じたときに、ついつい何かを買ってしまうことはありませんか。「買い物」は「食べる」とは異なり、生命維持に必須の行動とは言えないかもしれません。しかし、買い物をすると快感や多幸感に関連する神経伝達物質のドーパミンが分泌されるので、満足感や精神的な快楽を得ることができます。
ここで、第2回目で解説した闘争-敗走反応を思い出してみましょう。動物や人は、ストレッサーに直面すると、戦うか逃げるかという反応によって自分の身を守ってきました。
ストレス発散として「買い物」をしているとき、目についたモノを衝動的に買う傾向にあります。このような行動は、モノを獲物と見立てて狩りしていると考えることができると思いませんか。つまり、闘争-敗走反応の「戦い」を「買い物」に置き換えることで、疑似的に闘争-敗走反応を体験しているのです。
実際の狩りでは、獲物を仕留めた後に食べるわけですが、「買い物」の場合は疑似的な狩りを行っているので「買った」その瞬間がクライマックスとなります。つまり、買った瞬間や直後は満足感やスッキリとした爽快感を得ますが、その効果は長くは続かないことが多いです。
買ったモノが自宅に届く頃には、あるいは買ったモノを家で開封する頃には、買ったモノへの熱は冷めてしまっていて、なぜこんなモノを買ってしまったのだろうと後悔することがあります。
このように、買い物をストレス・コーピングとして用いる場合はメリットとデメリットが共存しています。手軽に行えるストレス発散法ではあるので、上手く付き合っていきたいものです。以下のポイントを参考にして、上手に買い物することと付き合ってストレス発散に役立てていきましょう。
①欲しいものリストの作成
あらかじめ買いたいものをリストアップしておくことで、元々必要としていたモノを買うことができるため後悔が少なくなります。
②使う金額を決めておく
ストレス発散用に使える金額を設定したり、お金を貯めておくことで予想外の高価なモノや必要のないモノを購入することを予防しやすくなります。
③質よりも量で対応する
とにかくたくさんのモノを買いたい!というときは、100円ショップなどを利用してみてはどうでしょうか。普段使っている消耗品であれば、いずれ使うのでストックしておくことができます。
例)100円ショップで付箋を5個買う。
④量よりも質で対応する
魅力的だけれど普段は買うのに躊躇する値段のモノを買うことで、気持ちが満たされると同時に、新しいことへの挑戦や新鮮さといった刺激を受けることができます。
例)文房具屋で500円の付箋を1個買う。
買い物は、支払う金額と内容によってプラスにもマイナスにも作用することが大きな特徴です。最初は少額のストレス発散が、気づけば徐々に高額になっているといったこともあります。このように買い物には手軽に満足感を得られる反面、依存の可能性もあるため、毎月の支出を把握しておくことも大事ですね。
買い物をストレス・コーピングとして使うことが多い場合は、他のストレス・コーピングにも目を向けてみましょう。

やまもと
第12回目も、発散系のストレス・コーピングの科学的な効果についてお話ししました。いかがだったでしょうか。
ストレス・コーピングは多種多様ですが、自分自身が「これはストレス緩和に役立っている!」と感じていることが何よりも重要です。たとえ科学的な効果があっても、それを実感しているかは人によって異なるからです。そのため、一度でも効果があると感じたストレス・コーピングについては信頼をして、次回も使ってみることをお勧めしたいです。
今回でストレス・コーピングの内容についてはお終いになります。自律神経の面から見ると、リラックス系と発散系のストレス・コーピングをTPOに合わせて使い分けていくことが大事になってきます。
そこで、第13回目はストレス・コーピングと自律神経の関連についてお話しする予定です。

今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。ブログの内容に関する質問・感想、取り扱ってほしいテーマなどは、お問い合わせフォームよりお願いしますにゃ!
おまけ:ストレス発散に買い物がしたくなったら、いったんお店やネットから離れてみよう。買い物への欲求や衝動を落ち着かせるために、水で手を洗うのもお勧めですよ。体に冷水の刺激を感じることで、心身共にシャッキっとして少し冷静になれるかも!一度試してみてね。

なぜあんなモノを買ってしまったのだろう…(反省)
