カウンセリングとは?

「カウンセリング」という言葉が広く使われるようになってから、年月が経ちました。うつ病をはじめとし、こころの病気がメディアで取り扱われることも多くなりました。また、職場や子どもに対する「こころのケア」も謳われています。災害などが生じると、日本でもさまざまな専門家がチームとなり支援にあたる時代になりました。

しかし、「カウンセリングとはいったい何なのだろう?」「何をするところ?」と疑問に感じる人もいると思います。私たちカウンセラーは、相談に来られた方の困っていることや悩みが少しでも軽くなるように、さまざまな理論や方法に基づいてお話をお聴きし、場合によってはアドバイスを行ないます。「カウンセリングとは何か?」この問いに対して、明確な答えを出すことが簡単ではないのは、相談に来られた方の求めるものが人それぞれ異なっている、ということと関係していると考えています。

いわば、カウンセリングとは相談者とカウンセラーの二人でつくっていくオーダーメイドのようなもの、といえます。相談者の思いを十分にお聴きすること、そしてカウンセラーから提案やアドバイスを行ない、共に試行錯誤していくことによってカウンセリングが形作られていくと感じています。

紫竹カウンセリングオフィスでは、オンラインカウンセリングでそのお手伝いが少しでもできれば幸いに思います。

「紫竹」に込めた想い

「紫竹(しちく)」とは、京都市内の地名です。明治時代は、竹藪や茶畑が広がっていたそうです。10年以上前にこの地で相談室を開設したとき、その地名に由来して「紫竹カウンセリングオフィス」と名付けました。現在は、より多くの方に利用していただきたいという思いから、オンラインカウンセリングのみを行っております。

ここからは、「紫竹」を「紫」と「竹」の観点から、「紫竹」という名前に込めた私なりの想いを綴りたいと思います。

「紫」のもつ作用

紫色は、赤色と青色を混ぜることで生まれます。赤色は興奮、青色は鎮静の作用があり、相反する性質を持つ2色を融合することで紫色になります。紫色は、治癒力をもつ色とされています。私たちは日々、自分の中で赤色(興奮)と青色(鎮静)のバランスをとりながら過ごしているのではないでしょうか。

このバランスを医学的に捉えると、自律神経の働きとして理解することができそうです。赤色(興奮)が交感神経、青色(鎮静)が副交感神経です。交感神経と副交感神経のバランスがとれているとき、人は適度に集中し、そしてリラックスしている状態にあります。この状態が紫色で、心身の回復を促進する自己治癒力が発揮されると考えます。

私がカウンセリングでお出会いする方は、赤色か青色に傾いた状態にあることが多いです。カウンセリングでは、今自分の状態が何色になっているかに気付くこと、つまり自分自身を客観的に見つめることから始め、最終的には自分で赤色と青色のバランスを調整する術を身につけていくことをサポートしていきます。

「竹」がもつ性質

竹は強度と弾力性が高いため、衝撃吸収性に優れています。つまり、雨風など外部からの刺激に対して、しなやかで折れにくい性質をもっています。

このような竹の性質を心理学的に捉えると、レジリエンスという言葉で表現されます。アメリカ心理学会では、レジリエンスを「逆境やトラウマ、惨事、脅威、さらには重大なストレス源に直面したときにうまく適応するプロセス」と定義しています。すなわち、「困難な経験から再起すること」です。

私がカウンセリングでお出会いする方の中には、何らかのストレスやトラウマを経験したことで、こころが折れたままの状態になっていたり、下を向いた状態のままになっていることがあります。おそらく、レジリエンスが十分に育まれていない、もしくは阻害されていて発揮することができていないと思われます。

ストレスやトラウマを経験したときにショックを受けたり、気持ちが落ち込んだりすることは、ごく自然の反応です。その後、竹のようにしなやかな弾力性を発揮して、その状況に新しい方法で適応したり、気持ちが回復するかどうかが大事です。そのため、カウンセリングでは完全無欠の強いこころを目指すのではなく、柔軟性があり自己治癒力を発揮することができるこころを一緒に育んでいきます

人生には、幾度か節目があります。竹の幹にも節があり、成長する中で節が作られることで強度が増し、しなやかさが生まれます。カウンセリングを始めることも、人生の節目になるかもしれません。ご自身のもつ成長力が発揮できるよう、お手伝いすることができる場所でありたいと思っています。

最後までメッセージを読んでいただいて、ありがとうございました。

京都 嵐山の竹林